何もない幸せ

先日、私鉄の駅の地下ホームから改札階に上がりますと、丁度視線の数メートルほど先に置いてある広告用のボードに、横1.5m、縦1mくらいの大きなポスターが貼ってありました。そのポスターの上の位置の真ん中に、本当に小さな文字で、「何もない幸せのために」という言葉が書かれていました。

??・・その言葉の内容よりも、文字の小ささに、思わず興味を惹かれて近づいてみると、それは私鉄の安全広告のポスターだったのです。

な〜るほど、確かに、今日一日何もないことが、どんなに鉄道関連の方達と、また乗客にとっても、大きな幸せであることでしょう。ポスター自体は、全体は自然の美しい風景が写っていて、その下の方に、どのような安全対策を講じているかが書かれていました。(と思います♪)

何もない、という意味は、何も(物質などが)無いという意味でもありますが、何も起きないという意味でもあることを、改めてその日思いました。

・・お見合いからご交際に入られたあと、以前に、ある時点で飛躍することが必要と書いたことがありますが、二人の間が「何事もなく」穏やかに過ぎて行く時間も、また大切な時間なのだと思います。そして、何事もないように見える、静かな、どうということのない時間にこそ、愛を育てる小さなチャンスが眠っているのだと思います。

さり気ない一本の電話、相手を気使う優しいメール、返事を返す時間の取り方にすら、こちらの気持ちを伝えるすべは隠されているという気がします。そして、二人の交際が、終わっているのではなく、今まだちゃんと継続しているということの幸せを、今一度感じて頂けたらと思います。

どんなにそっと伝えられる行為にも、愛はどこかに能動性を秘めています。きっと、電車の安全を守るための、気の遠くなるような、無数の緻密な行為にも、行う人の強い使命感に支えられた、強い能動的な意志が秘められているのだと思います。

今日もまた、新しい一日が始まります。どうぞ、あなたの小さな愛が、お相手にほんの少しでも、今日一日の中で、また新しく伝わることがあることを、心から願っています ♪

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