
2週間ほど前のことでした。初めてのお見合いをなさるS代さんのお付き添いのために、都心のホテルへ向かって、駅からの道を歩いていたとき、偶然、一年程前に、当会で成婚されたFさんが、お相手の女性のT子さんとこちらに向かって歩いて来ているのに気がつきました。お二人はお話をなさりながら、とても早いスピードですれ違って行かれ、私の方には気がつきませんでした。大勢の人がいたせいもあると思いますし、Fさんの腕に腕をあずけて、楽しそうに話しているT子さんのご様子と、それを大らかに受け止めているFさんのご様子に、何となく、こちらも声を掛けそびれてしまったという感じでした。
S代さんのお見合いのお付き添いも無事終えて、ホテルから駅に向かう途中で、私はFさんがT子さんとご交際が始まった頃のことを何となく思い出していました。
結婚相談所におきましては、お見合いの後、お二人がまたお会いしたいというご意思を事務所が確認して初めて、お相手の携帯電話番号などの連絡先をお知らせ致します。10年以上も前には、殆どが会員様の家の固定電話の番号をお知らせしていましたが、数年前からは(もっと前かもしれません)お知らせするのは殆どが携帯電話となりました。最近は、会員様のご了承を得て、携帯電話番号にプラスして、メールアドレスをお知らせすることもよくあります。
でも、FさんとT子さんがご交際に入られた頃は、まだ、携帯電話番号だけをお伝えしていたのです。
T子さんとの2度目のデートのあと、Fさんからデートのご様子をお電話で聞いていた私は、「メールアドレスは交換されたんですよね?」と当然のようにお聞きしたのです。
Fさんは、少し残念なトーンを響かせながら、「いえ、聞くことができませんでした」と言われたのでした。
初めて会ったということではないお二人、既に、ご交際の意思もきちんと確認されて、これから親しさを深めて行けるという状況にありながら、でも、お相手のメールアドレスを どうしても聞くことができなかったFさん。(この場合は、聞いたにも関らず、教えてもらえなかったというのではありませんでした)
・・でも、私は、そのFさん生来の遠慮深さや、また若さ特有の、独特のナイーブな感覚に、なんとなく遠い昔を思い出すような気持ちになったことを覚えています。
中高年ではなく、本当に若い世代の人達は、手を伸ばせばすぐに届くお相手に対しての感覚が、あきらかにナイーブで馴れていなく、実際よりも、何故か遠い距離を感じてしまっている、ということを、仕事の上でも感じさせられることがよくあります。
だからこそ、仲々お見合いがスムーズに行かなかったり、自身の気持ちをお相手に上手に伝えることができなかったりする訳ですが、でも、その未知数で欠けているところこそ、もしかしたら、本当の素晴らしさなのかもしれないと思ったりしたその頃であり、今日この頃でもあります。